- スパークプラグの起爆による高熱で固体化燃料は瞬時にプラズマ化。含まれるリチウムは中性子を吸収して三重水素に崩壊。この三重水素と重水素による核融合反応が開始される。
- タンパーは重金属の分厚く重い殻でできており、内部のプラズマが核融合連鎖反応を起こすまで保持する役目がある。タンパーがウランでできている場合は核融合で発生した中性子を受けて核分裂を起こし、内側により多くの熱と中性子を送り込んで核融合をさらに促進する役割も持つ。実は水爆の核出力の多くはこのタンパーの核分裂によるものである。米国では核出力の半分以上が核融合によるものを水素爆弾と定義している。意図的に核出力の半分近くを核分裂にして放射性降下物を増加させた水爆は「汚い水爆」と呼ばれる。
- セカンダリのそばに同じ構造でさらに大きな核融合部「ターシャリ」を持たせると威力をさらに増大させることができる。ただし構造が複雑になり重量もかさむので実際にターシャリを内蔵した水爆は後述の「ツァーリ・ボンバ」含め数える程しかない。